〜バネの背を高くする〜
現在、スプリングマットレスは大半がポケットコイル方式を採っており、連結・連続コイルは少数派である。
これはポケットコイルが圧倒的に優れているからであり、この状況から連結・連続コイルが逆転する事はまず有り得ない。進化の流れは不可逆なのだ。
そのポケットコイルの中で、価格の高い安いがあるのはもちろんスペックの差によるもので、当然、スペックの高い物=価格の高い物の方が理論上の寝心地は良くなる。
では、どのような差が高いモデルと安いモデルの間にあるのだろうか?
第一に見るべきはコイルの背の高さである。
コイルの背が伸びると、ストロークが拡がるので、それだけ守備範囲が拡がる。守備範囲が拡がる=いろいろな重さに対応できる、なので、重たい人でも軽い人でもどちらでも対応できるし、重たいお尻をしっかり支える硬さと、横向きの時に肩を沈ませる軟らかさが両立する。
つまり、コイルの背が高ければ体格差のあるカップル双方や、反り腰の方、背筋と臀筋が発達したアスリートでも良好な寝心地を得られるようになる。
背が低いコイルであっても、コイルの小径化や、上に載せるクッション層の高性能化で寝心地を良くする事は可能だが、コイル高を複数持つ各ブランドは高いモデルほど背の高いコイルを内蔵しているのだから、やはり第一の指標はコイルの高さになるだろう。