日本のベッドを劇的に軟らかくした“黒船”クラウンジュエル(CJ)の末裔。

かつて板のように硬いフランスベッドが圧倒的に支配していた日本のベッド市場に対してシーリーが米国で売られているそれその物を投入し、予想外の好評を得て(一時的にではあるが)ブランドイメージのトップに躍り出たのが2005年頃の話。

今では信じられないかもしれないが、当時はホテル=シーリーと言うイメージで、その分野ではシモンズなど足下にも及ばなかったのである。

その寝心地は正に雲の上にいるかのような、ふんわりふわふわの軟らかさ。2023年の現在でもこのCJガーナイト4はトップクラスのソフトさを誇っている。

腰のカーブが深い、いわゆる“反り腰”の女性には非常に向いているし、背中とお尻の筋肉が盛り上がっていて、肩幅の広いアスリートにも意外と合うだろう。

レストサポートコイルなる、非常に凝った作りのスプリングは、重いものが載ると硬くなるスプリングの上に、ポケットコイル的な動きをする1.5巻のオマケが付いているが、クッション層が厚過ぎて、その効果をあまり感じられないのが残念な点である。

ポケットコイルではなく、ヘリカルワイヤーで横方向に連結されているコイルの為、パートナーと寝るのには適していない。お互いの寝返りの振動が伝わってしまうからだ。

この点が気にならない方は問題無いが、生物学的に睡眠時の音と振動に敏感とされる女性にとっては死活問題であるので、出来れば2人で実物を試してから購入に踏み切った方が良いだろう。

あくまで1人で使う前提で、とにかくソフトな寝心地が欲しいなら候補の一つに入れても良いと思う。